ドローン検定には、計算問題が出題されます。それも、1問や2問ではありません。筆者が受験した第28回無人航空従事者試験第3級では、4問出題されました。
出題数は全50問ですので、約1割は計算問題、という事になります。合格に必要な得点は8割以上。
計算問題を全て捨てても他が完璧なら合格は狙えますが、万全を期す為にも解けるようになっておきたいですよね。
本記事では、ドローン検定3級を実際に受験した筆者が、計算問題を簡単に解説したいと思います。
起電力を求める問題
リポバッテリーの仕様表示に、「4S 2000mAh」であることが記載されていた場合、このバッテリーの起電力は約何Vか。(ただし、リポバッテリーの1セルの起電力は約3.7Vとする。)
こういう問題が出題されたとします。
バッテリーの起電力は、バッテリーを構成するセルの起電力の合計です。
したがって、この場合は1セル3.7Vが4セル(S)あるバッテリーですので、3.7×4=14.8
約14.8V、が答えとなります。
2000mAhはこの問題を解く上では考慮しなくていい数字なので、惑わされないようにしましょう!
充電を使い切る時間を求める問題
4000mAhの容量のバッテリーから12Aの電流を取り出し続けた場合、約何分で充電を使い切ると見込めるか。(ただし、バッテリーは劣化しておらず、最大放電能力が4Cであるとする。)
こういう問題が出題されたとします。
4000mAhの容量のバッテリー、ということは、このバッテリーは4A(4000mA)の電流を1時間(h)安定して流せる、ということです。
言い換えると、このバッテリーからは、4Aの電流を取り出し続けた場合、約1時間で充電を使い切る、ということです。
倍の電流を取り出し続けると充電を使い切る時間も半分になりますし、3倍の電流を取り出し続けると充電を使い切る時間は1/3になります。
問題では、12÷4=3で、3倍の量の電流を取り出すので、使い切る時間は1時間の1/3となり、答えは約20分となります。
最大放電能力が4C、というのはこの問題を解く上では考慮しなくていい数字なので、惑わされないようにしましょう!
充電完了までにかかる時間を求める問題
最大4Cで充電可能な4000mAhのリポバッテリーを2Cで充電した場合、充電完了までにおおよそ何時間かかるか。
こういう問題が出題されたとします。
正直、筆者はこの問題が一番、理解に苦しみました。
しかし、こう考えると単純です。
つまり、このリポバッテリーは最大4Cで充電可能であり、最大で4000mAh×4Cで16000mAの電流を出力できる能力があります。
でも、問題で聞かれているのは2Cで充電した場合にかかる時間です。
なので、最大でいくら充電できようが関係ないのです。
2Cということは、倍の量の電流を取り出している為、充電完了にかかる時間は半分になります。
したがって、答えはおおよそ0.5時間です。
まとめ
計算問題では答えを導くのに直接は関係しない値が問題文中に入っている場合があるので、混乱しやすいです。
落ち着いて答えを導けるように、試験本番までに計算問題に慣れておきたいですね。